世界幸福度ランキング2024！一番幸せな国は？日本の順位は？

「世界で一番幸せな国はどこ？」

「日本の順位は世界で何番目なんだろう？」

この記事では、「世界幸福度ランキング 2024年版」の結果をもとに、上位国の共通点や日本が直面している課題を分かりやすく解説します。

最初に掲載しているインフォグラフィックは、世界地図で幸福度を表しているため、どこの国や地域が幸せか（不幸せか）を直感的に感じ取ることができます。

実は幸福度の「高い」「低い」が地域によって明確に分かれている場所が多いのです。普通の世界地図からは読み取れない貴重な資料です。

それでは早速、世界の幸福度ランキングを世界地図で見てみましょう！

【2024年最新】世界幸福度ランキング

幸福度レベルが１から８の色と絵文字で示されています。

黄色に近い色は幸福度が高く、青色に近い色は幸福度が低いです。インフォグラフィックから読み取れる通り、北欧、北米、オセアニアの幸福度が高く、アフリカは幸福度が低いです。

それではランキングを見てみましょう。143ヶ国で調査されましたのでランキングを30ヶ国ずつまとめてあります。

そもそも幸福度ランキングとは何なのか？次の解説を見てみましょう。

世界幸福度ランキングとは？

世界幸福度ランキングは、国民が感じる「幸福度」を示す指標です。

国民の生活満足度に加え、所得や健康、社会的支援といった客観的なデータを組み合わせて計算されます。

順番に見て行きましょう。

世界幸福度ランキングの概要

世界幸福度ランキングは、国連の「サステナブル開発ソリューションネットワーク（SDSN）」によって作成され「World Happuness Report」で毎年発表されています。

また、オックスフォード大学のウェルビーイング研究センターもこのプロジェクトに参加しています。

幸福度は0から10という数値で表されるというシンプルな方法です。

幸福度ランキングの計算方法

幸福度はカントリルラダー（Cantril ladder）と呼ばれる方法の世論調査によって行われます。

この調査結果は、最終的に以下の6項目に当てはめられて発表されますが、この6項目が直接の質問として投げかけられているわけではないことに留意が必要です。

このように多角的な評価を行うことで、単純な経済指標（お金があれば幸せ）では捉えきれない、国民の幸福度が測定されるのです。

2024年の世界幸福度ランキング、上位国の特徴

2024年も、フィンランドが世界幸福度ランキングで1位を維持し、7年連続1位という結果でした。

北欧諸国が引き続き上位を占め、幸福度の安定性を示しています。

フィンランドが高い幸福度を維持している背景には、医療や教育への無料アクセス、安定した経済、そして自然環境の豊かさがあります。

他の北欧諸国も同様の政策を導入し、国民の満足度向上に成功しています。私たちも学べるところがあるはずなので、もう少し深堀しましょう。

フィンランドが首位を維持する理由

フィンランドは、国民の安心できる暮らしを支える社会福祉制度が充実しています。

教育は無料で、医療も無料または安い費用での受診が可能です。また、自然環境保護にも積極的に取り組んでいる国です。

一方で日本で消費税にあたる付加価値税（VAT）の標準税率は24%です。食品やレストランサービスには14%、書籍や医薬品は10%と商品やサービスによって税率が変わりますが、税率24%でも幸福度が高いのは、その対価を享受していると実感できるからなのでしょうね。

北欧諸国の共通点

デンマーク、アイスランド、ノルウェーなどの北欧諸国も上位にランクインしています。社会的平等や環境への配慮が行き届いているため、幸福度が高いです。

北欧諸国は、社会保障の充実により国民の不安を軽減し、安心した生活を提供しているため、生活満足度が高まり、幸福度の向上に寄与しています。

フィンランド同様、この3国の付加価値税（VAT）は標準税率が25%と高いですが、幸福度も高いのです。

日本の順位と幸福度

2024年の日本の順位は51位でした。この順位は主要7か国（G7）の中で最下位という結果でした。

日本が47位から51位に順位を落とした理由

日本は昨年（2023年）の47位から51位へと順位を下げました。

経済的な困難と社会的な支援不足が、この順位変動の主要因とされています。

日本の経済状況の変動は、輸入コストの上昇による影響が大きく、生活への負担を増加させました。

こうした背景が、国民の生活満足度にマイナスの影響を与えたと考えられます。

若者と高齢者間の幸福度の違い

日本では、若年層の幸福度が高齢者に比べて低いのが特徴です。

経済的な不安や将来の見通しの不確実性が、若者の幸福度低下に大きく影響しています。

高齢者は年金などの支援で安定した生活が確保されていますが、若者は先行きの不透明感が強いため、若年層と高齢者の間で幸福度に差が生じています。

日本の幸福度を向上させる方法

日本の幸福度を高めるためには、若者への支援強化が欠かせません。

具体的には、教育や住宅支援、そして経済的なセーフティネットの充実が求められます。

さらに、仕事と生活のバランスを見直し、社会的孤立を防ぐ施策も重要です。精神的な健康を支える体制を整えることも、幸福度の向上に寄与するでしょう。

幸福度に影響を与える要因

幸福度は、個人の自由度や社会的サポートの充実度に大きく左右されます。

また、所得やGDPなどの経済的指標も一部の幸福度に影響を与える要因です。

幸福度を高めるためには、経済的な安定だけでなく、心の支えとなる社会的つながりも欠かせません。

このバランスを取ることで、持続可能な幸福が実現されます。

自由度や社会的サポートの重要性

自己選択の自由があることで、人々は自分の人生に満足感を持つことができます。

さらに、困難なときに頼れる社会的サポートの存在も幸福感を高めます。

自由な選択肢と支えとなる人々がいることで、人は安心して生活することができます。

これが、経済的安定だけでは補えない幸福感の源となります。

所得やGDPと幸福度の関係

高い所得やGDPは一定の幸福度をもたらしますが、それだけでは十分ではありません。

社会的つながりや心の健康が欠けていると、いくら収入が高くても幸福度は低くなる可能性があります。

収入が高くても孤独を感じている人は、幸福度が低い傾向にあります。

そのため、経済的な安定と同時に社会的つながりの強化が求められます。

親切さ、社会的支援、腐敗の認識度の役割

社会における親切な行動や支援の存在が、幸福度の向上に寄与します。

また、腐敗の少ない透明性の高い社会では、人々は安心感を持つことができます。

人々が支え合う社会では、困難な状況でも幸福感が維持されやすいです。

また、透明性のある社会は人々に信頼感を与え、安心した生活を促します。

文化が幸福度ランキングに与える影響

文化的な背景は、幸福度ランキングに大きな影響を与えます。

特に東アジアの国々では、自己評価を控えめにする傾向が幸福度を低く見せる一因となっています。

自己評価が控えめな国ほど、実際の生活満足度と幸福度ランキングに差が生まれることがあります。

この傾向は、東アジアの国々で顕著に見られます。

文化が幸福度に与える影響

東アジアの文化では、個人よりも集団を重視する傾向があります。

このため、他者からの期待に応えようとするプレッシャーが幸福度に影響を与えています。

自己満足よりも他者の期待に応えることを重視する文化では、個人の幸福感が低く評価されやすくなります。

こうした文化的背景が、幸福度ランキングの数値に影響を与えるのです。

幸福度調査で控えめな回答傾向

東アジアの国々では、幸福度調査で控えめな回答をする傾向があります。

これは、自分の幸福を強調することを避ける文化的な背景が関係しています。

謙虚さを重んじる文化では、自分の幸福度を過小評価することが一般的です。

このため、実際には幸福な生活を送っていても、調査結果にはそれが反映されにくい傾向があります。

幸福度向上に向けた取り組み

多くの国が幸福度向上のために、さまざまな政策を実施しています。

特に北欧諸国の成功事例は、他国にとって学ぶべきポイントが多く含まれています。

北欧諸国は、社会福祉の充実、教育と医療の無償提供に注力し、幸福度の向上を実現しています。

これらの政策は、他国が幸福度向上のために取り組むべきモデルとして注目されています。

北欧諸国で成功した政策

北欧諸国は、無料の教育と医療制度の導入や、育児休暇の充実に力を入れています。

これにより、国民は安心して生活できる環境を享受し、高い生活満足度を実現しています。

北欧諸国では、住みやすい環境を整えるための環境保護や地域社会のつながりを重視する政策が導入されています。

その結果、国民は心身ともに健康で安心できる生活を送っています。

他国が学ぶべき取り組み

北欧の成功例から、他国も社会的平等や環境保護に注力することの重要性を学ぶことができます。

さらに、仕事と生活のバランスを確保するための働き方改革も参考になります。

他国も、地域社会を強化し、すべての人々が平等に支援を受けられるような体制を整えることが求められます。

このような取り組みにより、国全体の幸福度向上が期待できます。

まとめ

世界幸福度ランキングは、各国の生活の質や社会的支援の充実度を反映する重要な指標です。

2024年もフィンランドをはじめとする北欧諸国が上位を占め、安定した社会制度と環境保護の取り組みが幸福度に寄与していることがわかりました。

一方、日本は順位を下げ、若者の幸福度が低下していることが課題として浮き彫りになりました。

各国の事例から学ぶべき点は、社会的なつながりの強化や経済的な支援、環境保護の推進です。

最終的に、経済的な安定だけでなく、人と人とのつながりを強化することが、持続的な幸福につながります。

日本を含む多くの国が、これからも社会支援の強化と環境整備に取り組むことで、より高い幸福度を目指すことが求められます。